ハードディスク、メモリ、CPU・・・どれも人間で例えるところの、つまりは頭・・・?
長期記憶、短期記憶、演算処理・・・あぁ、確かにどれも人間でいう頭脳ですね・・・
おやじ、はーどでぃすくってよ、データを記憶しておくところなんだろ? でもよ、会社の人に聞くとメモリってぇのもデータを記憶しておくところって言ってたんだけど、同じ装置なのか? |
確かハードディスクって、大きかった気がするっす。 メモリはなんかチップみたいなので小さかったっす。 あれじゃないっすか、記憶できる容量の違いとか。 |
まぁまぁ、お二人さん。いつもの前置きは無く、いきなりですか・・・?まだ登場の心の準備が・・・ ゴホン・・・。 そうですね、ハードディスクやらメモリやらはどうでもいいではないですか、ハハハ。 |
おい・・・ふざけている場合じゃないんだ。(棚卸しがすぐ近くに迫ってんだ・・・ |
まぁ、一般人にとっちゃ確かにどうでも良いかもしれないっすよねー。 |
いえいえ、これはふざけているわけではないですよ。 ハードディスクはこういう物で、メモリとはこういう物という考え方は、視野を狭くするだけです。 そういった専門職を志す人だからこそ、こういう視野を持ってもらいたいものですね。 |
視野が狭くなる・・・か。じゃあ、どういう風に考えればいいんだ? |
お、お、なんかかっこいい事いうっすねー!マスター! |
そうですね、では本日は貴方達の気になっている内容を少しお話しましょうか。 ズバリ!「コンピュータの構成要素」! |
コンピュータとは |
いよっ!待ってました!! |
ひゅーひゅー!どんどんどん! |
そんなに面白いものではありませんが。 まず、ここでお話するコンピュータの定義をしておきましょう。 コンピュータとは、「電子計算機」と呼ばれるもので、演算機(ハードウェア)が手順書(プログラム)によって予め手順化(プログラミング)された内容を処理していく機械 になります。 私達身の回りには様々なコンピュータがありますね? ・パソコン ・ワークステーション ・サーバ ・DVDレコーダー ・自動改札口 ・自動現金受け払い機(ATM) |
ワークステーション・・・?初めて聞くコンピュータだな。 サーバというのは最近よく耳にする言葉だ。 |
サーバは、ウェブサーバとかメールサーバとかゼミでよく使うっす。 |
そうですね、サーバは「C/S型システム」が一般的な現代では当たり前のように聞く言葉ですが、サーバやらC/S型やらはもっともっともーーっと後で勉強しましょう。 ですが、こうした様々なコンピュータでは、その基本的構造にあまり違いはありません。一つ一つのパーツは当然違いますが・・・。 ここでは、大抵どのコンピュータにも当てはまる構成についてお話をしましょう。 |
コンピュータの構成要素 |
なるほど、それは確かに視野が広くなりそうだな。 |
実際ATMの仕組みなんて知ったところでオイラにはあまり関係なさそうっすけどねー。 |
では、一気に構成要素を挙げていきますよ。 |
ん・・・?なんだハードディスクやらメモリというのはどこにいった・・・? |
そういや見当たらないっすね、マスター入れ忘れたんじゃないっすか? |
いえ、これでいいのです。コンピュータには「5大装置」と呼ばれる、機能別に大きく分けた5つの装置に分類されます。 ハードディスクやメモリはその中の記憶装置に含まれますね。 入力装置や出力装置はなんだか分かりますか? |
入力装置ってぇのは、キーボードやらマイクの事だろ? だが、演算装置とか制御装置っていうのがわからねぇな。 |
出力装置っていうのは、モニターやプリンターの事っすね? |
二人とも、ご名答です。 各装置については、次回から一つずつお話をしていきます。 演算装置と制御装置は、それぞれ別々の機能ですが、現在ではその二つの機能をまとめた「中央処理装置」というものに置き換わっています。 貴方達もよく知っている装置ですよ。これらを英語にしてみなさい。 |
ちゅ、ちゅうおう処理装置・・・?無理だ無理、英語は苦手だ。 |
せ、せんたー・・・ショリソウチ・・・? |
M君、それはイントネーションを変えただけです。 「Central Processing Unit(セントラルプロセッシングユニット)」 略してCPU です。 どうですか? |
・・・しくった!そっちだったか! |
あぁ!シーピーユーっす!CPU!!! オイラ知ってますよ、CPU!人間の頭脳っすよね、CPU! |
・・・全く馬鹿の一つ覚えみたいに繰り返さないで下さい。貴方達がCPUを口に出すなんて10年早いです。 |
コンピュータの5大装置とその関係 |
似たようなことを何日か前に聞いた覚えがあるセリフだ・・・。気のせいか、全く進歩してねぇ。 |
どうせオイラは、「マジな馬鹿」のMっすから・・・気にしないっす・・・ぐすん |
それぞれの構成要素の意味や役割、そして仕組みを理解する事が、まず貴方達の第一歩です。 しかし、一つ一つの役割を知っていても意味はありません。それぞれ装置間の関わりをしっかりと把握してくださいね。 |
データ(オペランド)と命令(オペコード) |
データと命令ってなんだ? |
コンピュータにいちいち命令なんてする必要あるんすか?そんなん勝手にCPUとかが判断してやってくれないんすかね? |
では、M君。 「5と10」だ。 |
・・・? |
はい? |
いや、だから「5と10」と言っているのです。 |
(はは〜ん、なるほど |
ヒゲ先輩、マスターが壊れちゃった・・・。 |
今言った「5やら10」やらは、ここで言う「データ」の事です。かっこよくいうと「オペランド」といいます。 どうです、「データ」だけでは何も出来ないでしょ?だから「命令(オペコード)」が必要なんです。 5や10というデータに命令を加えると、 「5と10(オペランド)を足し算してその結果を口から声に出して答えなさい(オペコード)」 になります。 命令は当然、具体的に伝える必要があります。ただ「足し算をしなさい」だけでは駄目です。 それだと、計算だけして終わりです。結果?そんなもの見れません。 |
なんだ、かなり面倒だな・・・。 でもよ、普段パソコン使ってるけどよ、そんな命令なんて入力した覚えないぞ? |
そうっすよねー、やっぱりコンピュータが自分で判断してたりしてるんじゃないすか? |
コンピュータは自分だけで判断する事はまずありません。 判断しているように見えるのは、判断するための基準と、一つ一つの条件や要素を「手順化(プログラミング)」しているからであり、それが外部から隠蔽されているからですね。 なので、命令部分は予め用意されている「手順書(プログラム)」に書かれている場合もあり、その場合はデータ部分だけを入力する事になります。 |
入力装置の必要性 |
じゃあ、データ部分もそのプログラムって奴に含めておけば、特に入力しなくてもコンピュータが全部やってくれるんじゃないか? |
全自動っすね!めちゃくちゃ楽っすね!入力装置要らなくなるじゃないっすか!? |
入力装置の無いコンピュータになんの価値があるというのですか? 毎回同じ結果が出るだけですよ? |
毎回同じ結果・・・?どういうことだ? |
ん?よくわからないっす・・・。 |
テンキーの無い、電卓を想像してください。電卓の場合、テンキーが入力装置になりますよね? その場合、電卓の電源をONにした結果、予め用意された「数字」と「計算」をして終わりです。 プログラムに5+5の足し算は?と書かれていたら、電卓を起動した瞬間、毎回「10」という数字が表示されて、それで終わりです。 |
・・・確かに価値がないな。 |
全く持って意味の無い計算機っすね・・・。 |
そういう事です。これら装置に無駄な物はないのです。よく覚えておいてください。 「オペランド」やら「オペコード」やらは、また後で出てきますから意味を覚えておいて下さいね、それとその必要性も。 |
あぁ、わかった、メモしておくよ。 |
そ、そうっすね・・・オイラもしっかりとメモをしないと(メモメモ・・・ |
では、次回からはこの5大装置一つ一つにフォーカスを当ててお話をしていきましょう。 本日はちょうど5020円になります。 |
そうだな、少し予習でもしておくよ。 |
・・・全然ちょうどじゃないっていう |
では、次回もまた「バー・Cat10」でお会いしたしましょう。 本日はお越しいただきまして、誠にありがとうございました。 |
今日のポイント
・コンピュータは5大装置と呼ばれる5つに分類された装置から出来ている
・制御装置の指揮によって、装置間はそれぞれ連携している
・コンピュータは「データ(オペランド)」と「命令(オペコード)」の両方が揃って初めて価値あるものになる
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