Category 1_12 出力装置 〜ディスプレイ〜

「私のデスクトップの壁紙はイケメンにしている

おっと、これは反射している私の顔だった」

〜 クプ・ド・ンドブヴァ 〜

あぁ、目が疲れるな・・・ゴシゴシ

どうしたんすか?仕事疲れっすか?
パソコンのやりすぎとかですかね。

 

おやじの言うとおりだよ。

パソコンでデータ入力の仕事をしているんだけどよ、もう一日中モニターを見ているから目が疲れて疲れて・・・。

はぁ、オイラはいつもゲームで目を鍛えているっすから全然余裕っすけどねぇ、一日中パソコンさわってても。
(あぁ、だから馬鹿になったのか・・・?

 

今行っている派遣先の会社のモニターがよ、でっけぇんだよ!なんていうの?昔のテレビみたいな。

なんすか、ブラウン管みたいなやつっすか?
CRT型ディスプレイ」ですかね。最近ではあまり見かけませんが、会社ではそう珍しくもないんじゃないですか。

 

CRT・・・?

そういえば、モニターじゃなくてディスプレイってマスターは言うんすね。何か違いがあるんすか?

別に違いはないと思いますよ。モニターというとなんかダサ・・・なんでもないです。

私は好みでディスプレイといっているだけなので、あまり気にしないで下さい。

 

今、ダサいって言いかけたよな・・・。

それより、なんだCRTってぇのは。

またコンピュータのウンチクとかが始まりそうな予感っすね。

バーのマスターはウンチクが好きだって、昔から相場が決まっているのです。

CRTとは「Cathode Ray Tube」の略で、まぁ一般的にはブラウン管と呼ばれています。


CRTディスプレイの仕組み

最近薄型になってきているモニ・・・ごほん。ディスプレイとは違うのかい?

別に言いなおさなくても・・・。

全く仕組みは違いますね。それぞれ見ていきましょうか。

CRTディスプレイには、「電子銃」という物が中に入っておりまして・・・。


電子銃と光三原則

え?銃?

なんすか、その近未来的レーザーガンみたいなものは・・・。

まぁ、そういうと思いましたが。

電子銃といっても、ただ電子を照射する物だと思ってください。

これが、赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)といった3種類の色を出す電子銃が入っているんです。

 

赤、緑、青の3種類しかないのか?もっとカラフルだけどな。

そういえば、小さい頃ブラウン管に顔を近づけた事があったんすけど・・・。

確かにその3つの色しかなかったっす。

光三原則」といわれて、「RGB(Red Green Blue)」の3つを組み合わせる事で様々な色を作りだすことが出来るのですよ。

 

光三原則、なんか聞いたことがあるような・・・無いような。

全くないっすね!(きっぱり

赤緑青が交わると白になります。赤と青が交わるとピンクになります。

[pic_cat1_12_1 光三原則]

 

はぁ、なるほどな・・・。

絵の具とはちょっと違うんすねぇ。

そうですね・・・でお話を戻しますと。

この電子銃を使って、ディスプレイに細かい点を描いていきます。

ある一瞬を映し出しているその画像は、実は小さな点で出来ているのです。

 

小さな点の集まりで画像を出しているんだな。

そういえば、小さい頃ブラウン管に顔を近づけた事が・・・

その話はもう良いです。わかったから。

電子銃は、その小さな点を一つ一つ描いて行くんですね。

すべての点を同時に描くことが出来ないので、一つずつ一つずつ描いていくんですよ。

 

おい・・・本当かよ。画像ならともかく、動画だぞ?大変だな。

どうやって描いているんすか?

電子銃から照射された電子はまっすぐにしか飛びません。そこで「偏向コイル」によって照射される位置を制御しています。

偏向コイルによって、水平方向に1点ずつディスプレイ上に描いていきます。この水平方向を「走査線」といいますね。

ディスプレイの端から端までこの走査線が描かれると、1つ下がってまた走査線を描きます。

 

はぁ、ってぇとこの横に走る走査線ってぇのが縦方向に沢山並ぶことでディスプレイ全体を描画していくんだな。

パズルみたいっすね。でも、同時に照射できないんじゃ画面がチカチカしちゃわないっすか?

そうですね。

実は電子銃から照射された電子自体が光っているわけじゃないですよ。

ブラウン管の表面には特殊な物質が塗布されています。

この物質は、電子があたると光る蛍光物質です。

 

うわ、またでた。特殊な物質。

以前も光ディスクの時に出てきたっすよね、特殊な物質。

うるさい黙れ。

この蛍光物質は、電子によってほんの少しの間光ります。また人間の残像効果によって長く光っているように見えます。

この時間を利用して、電子銃が再描画しているんですね。

 

ははぁ、電子銃ってぇのは大変だな、おい。

この電子銃があるせいで、あんなにでかいんすねぇ。

CRT型は大きいですが、画質は液晶のものに比べると非常に綺麗で鮮明ですよ。

液晶画面のほうが綺麗と思っている人がいますが・・・ブラウン管のほうが実は綺麗ですね。

 

液晶ってぇのは、あれかい。薄いやつかい?

液体が入ってたりするんすかねーー?ははは

まさにその通り。内部に液体が入っているので液晶といいます。

そのおかげでCRTの様な奥行きは必要なく、薄いディスプレイが可能になっています。

それに伴い、コストダウンも見込めますね。


液晶ディスプレイの仕組み

液体・・・また特殊物質が出てくる予感。

あ、あたっちゃった・・・。本当に入っているんすね。

液晶はLiquid Crystalともいわれる事から、液晶ディスプレイを「LCD」と呼ぶこともあります。

[pic_cat1_12_2 LCDの構造]

この液晶は、電極から電圧をかける事で内部の液晶分子が変化します。

電圧をかけられた液晶分子は、光を遮断させる働きをします。

 

なるほど、そのバックライトからの光をその液晶分子で透過させたり遮断させたりしているのか。明暗だけで色が出せるのか?

色はどうやってだしているんすか?

色は液晶物質の手前にある「RGBカラーフィルタ」によって変わります。

バックライトから出た光が偏向フィルタによって、3つの液晶分子に照射されます。

それぞれの分子の透過率によって、RGBの照射率が変化し様々な色を作り出しているんですね。

こうした仕組みが、ディスプレイの点々一つ一つに存在しているものと思ってください。

 


ディスプレイ解像度

点々っていうのはCRTもLCDも一緒なんだな・・・。

一体いくつくらいあるんすか?

それはディスプレイの「解像度」によって異なります。

解像度とはディスプレイの表示能力を示す尺度です。つまり、そのディスプレイではいくつの点(ドット)を表すことができるか。

つまり、点々の数が解像度ですね。

当然、解像度が大きければ大きいだけドットが多いので、より鮮明に映し出すことが出来るというわけですね。

 

17インチとかそういうのとは違うのか?

オイラのは19インチっすけど、どうなんすか?

インチ」はディスプレイの大きさですよ。解像度とは全く別物です。ディスプレイが大きくても解像度が小さければ綺麗には写りません。

例えば、横が640のドットで、縦が480のドットを表す解像度は、全部で「307200」個のドットがあります。

ディスプレイのインチが大きかろうが小さかろうが、ドットの数は変わらないのです。

 

わかった・・・インチが大きくて解像度が小さかったら、一つ一つの表示される画像がでかくなっちまうよな。

あぁ・・・サッカー場とかのでかいスクリーンって、確かに近くで見るとそんな鮮明じゃないっすもんね。

まぁ、そういう事です。

一般的な解像度についてはこちらをご覧下さい。

[table_cat1_12_1 解像度一覧]


アスペクト比

なんだ・・・解像度によって名前がついてんのか・・・頭痛がしてきたぜ。

あぁ、オイラも頭痛が痛いぃ〜・・・ってアスペクト比ってなんすか?

ディスプレイにおける横幅と縦幅の比率ですよ。

[pic_cat1_12_3 アスペクト比]


リフレッシュレート

はぁ、じゃあディスプレイを買うときにはこの解像度とインチサイズってぇのを見てから買ったほうがよさそうだな。

そうっすねぇ、オイラはいつもインチサイズしかみてなかったすよ・・・。

解像度や大きさだけ見てもらっても困りますよ。

他にも「リフレッシュレート」というのも重要になってきます。

 

リフレッシュ?以前にもそんな用語が出てきたな。

更新とかっていう意味っすよね、確か。何を更新するんすか?

ディスプレイの表示は小さいドットと言いました。それぞれを一つずつ描いていくことで大きな絵になるとも言いました。

ディスプレイは、それら小さなドットをすばやく描いていきますが、全体を描いてもまた次の絵を描いていかないといけないのです。

 

今までの話の流れから、なんとなく分かってきたぞ。レートっていうくらいだから1秒間に何回絵を描くかっていう値だろ?

え?どういうことっすか・・・。

つまり、リフレッシュレートというのはディスプレイが1秒間に何回画面を描画しているのかを示す値です。

速ければ当然、動作の速い描画も描けることが出来ますね。

ディスプレイの「水平走査周波数(水平方向に書き込む速度)」と「垂直走査周波数(垂直方向に書き込む速度)」によってリフレッシュレートの最大値が変わってきます。

コンピュータ側では適切な値でリフレッシュレートをディスプレイに指示しないと、画面がちらつきます。

 

コンピュータ側からもディスプレイを制御しているんだな。

それはそうっすよ。コンピュータの出力装置なんすから!
コンピュータ側はディスプレイに対して、このドットの色はこれこれにしてくださいというデータを送っているんですよ。

 

それも2進数で送ってるんだろ?

色もやっぱり2進数なんすね。

そうですね、ただ色というのは限りなく存在するので、すべての色をデジタルで表現できません。

当然、色の数が多ければ多いだけアナログに近づけることは出来ますが。


色数

確かに・・・色って似た色でも全然名前違ったりするよな。

はじけるレモン」みたいな変わった色とありませんでしたっけ?

それはどうかしりませんが・・・。

色情報が8bitだと256色の色を出せます。

他にも16bitやら32bitやらがあります。

 

ちょっとまてよ、画面上の1ドットに対して8bitだろ・・・?

さっきの解像度640*480に対して8bitだから・・・、

640*480*8で・・・1画面表示するのに307200バイトって事か!?

しかもほんの一瞬の間だけのためにそれだけの情報を・・・

コンピュータって変態的に速いんすね・・・。

まぁ、8bitの場合はそうですね・・・いまさら感がありますが。

当然、色数が多ければ多いだけコンピュータに負荷がかかりますよ。

色数に応じてがありますので、今日はその一覧を見て終わりにしましょう。

[table_cat1_12_2 色数一覧]

本日のお会計は7530円になります・・・高くつきましたねぇ、お二人さん。

 

今日のポイント

 ・CRT型ディスプレイ(ブラウン管)は綺麗だが大型でコストが割高

 ・LCD型ディスプレイ(液晶ディスプレイ)は薄型でコストが割安だがCRTに比べると鮮明ではない

 ・解像度とは画面上に表示できるドット数

 ・解像度が高ければ高いだけ画面上の情報量が多く出来る(鮮明になる)

 ・ドット一つ一つにある色情報bitが多ければ多いだけ色数が多くなるが情報量が多くなる

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